2011.08.05 のニュース
ガソリン販売下旬から低迷 台風・豪雨など天候不順が影響 ―市中買い、輸入も減少―
8月の製品販売はガソリン、軽油、電力用C重油が注目されている。ガソリン販売は7月中旬までは猛暑で好調であったが、下旬には台風6号、新潟・福島の記録的な豪雨の影響で落ち込んだ。8月に入っても関東地区は気温が上がらず、梅雨の戻りか雨が降る日が続いている。7月末から8月頭にかけてガソリン販売が落ち込んだため、供給不足から需給も緩和してきた。供給不足から市中買いにも限界もあり、一部、元売、商社が輸入したが、販売減が続くと一転して供給増という心配も出てくる。今後は猛暑が復活してくるかにかかっている。8月の予報は平年並みとみられているが、今年は台風の発生が多いようであり、日本に到来すると、ガソリン販売に即、影響するため、今後の天候が注目される。
ガソリンは7月中旬までは販売が好調であり、7月販売は前年並みが見込まれている。軽油は6月販売で2.1%増とプラスに転じてきた。復興需要が出てきたのとトラック輸送も震災後は長距離となり、販売増が見込まれている。
注目のC重油は増販となっており、6月販売も14%増となっている。うち10電力の受入は重油が64%増、原油生だきが139%増と急増している。原発の停止で石油の受入は増加しているが、供給面ではLS重油、原油とも輸入増で対応している。
そのため国内のC重油生産は大幅に増加していないので、ガソリン、中間留分が供給増になることはないようである。当初はC重油の増産で他の製品が供給増となり、市況が下落することが心配されたが、その心配は回避されている。
ガソリンは低在庫で推移しており、需給は締まっている。灯油は在庫増となっているが、東北地方への安定供給を優先しているためである。