石油公団民営化案明らかに 2001年08月30日更新
石原伸晃行政改革担当相の私的諮問機関「行革断行評議会」は22日、石油公団の民営化案を明らかにした。それによると、同公団の改革の方向性として、まず石油等の探鉱開発事業は、既存事業の生産中・中核会社、生産中・非中核会社、探鉱中会社、解散準備中会社を、株式会社に集約(約200人)、民間へ売却および解散させる。株式会社については、将来の株式公開を考慮するとしている。
今後着手する事業については、生産段階のものは融資業務を国際協力銀行(約30人)、独立行政法人日本貿易保険(約20人)に移管し、従来のプロジェクトファイナンス投資保険機能を積極活用する。また、探鉱段階出融資は国直轄での実施は行わないこととする。
石油開発技術センターの業務および国内石油天然ガス基礎調査事業は、独立行政法人産業技術総合研究所に、海外地質構造業務は国際協力事業団へ移管する。
石油備蓄の推進事業は、石油備蓄に関する企画立案および民間委託の契約管理業務は、国に移管する(約30人)。「また、備蓄業務についてはすべて民間企業へ委託する。石油等の探鉱開発事業(既存事業)への対応策は、ステップ1として、政府が100%出資の持ち株会社を設立。この持ち株会社が、石油資源開発に65.7%、民間が34.3%、インドネシア石油に持ち株会社が50.0%、民間が50.0%、ジャパン石油開発に持ち株会社が90.0%、民間が10.0%、サハリン石油ガス開発に持ち株会社が50.0%、民間が50.0%ずつ出資する。
ステップ2として、石油資源開発、インドネシア石油、ジャパン石油開発、サハリン石油ガス開発、その他各社を合併させ、政府出資の持ち株会社との株式交換により、100%子会社化する。
石油備蓄の推進事業は、業務そのものは「廃止」し、備蓄主体としての機能は国が実施し、ファイナンス機能は備蓄を請け負う事業会社を含めて民営化することとした。