コラム

過去のコラム一覧へ

8月商戦は採算確保目指せ      社説 2001年08月02日更新

8月商戦は採算確保目指せ      社説
8月を迎え主要幹線道路、観光地、あるいはインター周辺のSSは、ガソリン、軽油販売の書き入れ時となっている。しかし、8月の状況はコスト、末端販売価格の面からも、と
にかく数量追求より採算確保、質販を徹底するタイミングにある。7月の原油コストは値下がりしたものの、4月~6月の原油価格の値上がりによる仕切価格アップ分の末端転嫁はほとんど実現されず、実質的にその未遂分は元売なり、販売業者なりが赤字として負担している。
 このため4月~6月の月次決算では、元売、販売業者ともに、ほとんどが赤字を余儀なくされている。これをこの8月では何としても、採算ラインを確保し、少なくとも赤字だけは回避し、自律的に適正な利益を確保できる経営、営業体制を確立することが先決であろう。このため需要最盛期の書き入れ時といっでも、単に数量だけを追うようなことはせずに、安値是正、値上げを最優先することがもっとも重要なことであろう。
 とくにちょっと売れ行きが思わしくないと、せっかく採算ラインで設定した販売価格を値下げするようなことは結果として自分の首を絞めることになる。石油販売業界のこれまでの体質として、自分の設定した販売価格を周辺の価格に惑わされてすぐに値下げするなどの行動によって自ら過当競争に走っていった。書き入れ時の8月商戦では、これを回避
し、採算確保にしぼった商戦にするべきである。

ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE