2011.11.25 のニュース
燃料 相場づくり遅れる 荷動きが鈍く苦戦 ~仕切価格は連続値上げ~
灯油在庫は、石連週報では361万KLとなり、前年に比べて90万KLの増加となっている。現時点がピークであり、これからシーズンに入り、増置となれば、在庫が減少することになる。
しかし、関東以西では寒波の襲来が遅れており荷動きも鈍くなっている。それでも今冬は、震災の影響によって、元売各社は安定供給の確保に努めており、在庫を積み上げしている。
本来ならば、11月に入り荷動きが活発化するが、今年は暖冬気味であるため、灯油の相場づくりが遅れでいる。
これからが値上げとなろうが、非常な高値となると、ユーザーの節約もあって敬遠されることにもなる。
石油情報センターの週動向調査価格では、SS店頭価格全国平均が88円/L、配達価格が95円/Lとなっており、東京では、店頭が95円、配達が103円となっている。
実勢価格では、SS店頭が90円となっている。配達価格が1900円/18L(105円/L)を超えると、高値感が生じることにもなり、ユーザーも節約意識に走ることになる。
灯油ストーブを購入したが節約が浸透すると、販売増が空振りとなる見方もある。夏場の節電対策でユーザーが電力料金に関心を持つことによって、冬場でも節約のため、灯油をはじめとして、ガス、電気の使用を控える動きも懸念されている。