2012.01.12 のニュース
原油価格値上がり基調 ガソリン値上げに取り組む ―1~3月 各社は減産対応―
原油価格は値上がり傾向をみせている。石油製品市況も安定しているが、ガソリンの末端市況は下落気味である。ガソリン在庫も低水準で推移しているため、市況は大きく崩れることはないが、これから市況対策に取り組む。
石油製品の販売は、電力用C重油が増販となっているが、他の油種は軒並み減販となる。そのため需給バランスの崩れが懸念されている。この状況に、元売各社は、引き続き減産で対応する。1~3月は前年比で4%程度の減産で臨むことになる。この予測より販売が減少すると、需給バランスを崩すことになるが、その場合は、さらに減産するか、または輸出で対応することになる。
10~12月は需給もバランスを保ち、市況も安定して推移したため元売もマージンを確保しており、ほぼ予想通りの業績を確保している。問題は1~3月であるが、今後の灯油、ガソリン販売の動向が焦点となる。灯油は在庫水準は高いが、気温も低く、荷動きは活発で需給はバランスしている。この状況が当分続くが、今後の天候次第で波乱も予想される。
ガソリンは在庫が低位で推移しているため、大幅に下落することなく、小幅な下落に止まっている。しかし、販売業者は市況下落でマージンが減少しており、厳しい状況にある。これから値上げに転じるが、販売減に耐え、販売業者間の足並みが揃うのか注目される
ところである。