日刊ニュース

2012.01.16 のニュース

3兆円に迫る二重取り総額

 1989年4月に税率3%で導入された消費税は、97年4月から5%に引き上げられて今日に至る。
 導入初年度のガソリン税への消費税タックス・オン・タックス総額は680億円だった。08年4月に丸1ヵ月間、旧・暫定税率が剥がれて、瞬間的に実質減税期間が出現し、これに伴って、ガソリン税にタックス・オン・タックスされている消費税も少なくなかった
が、それ以降、今日まで年1500億円前後が、いずれも一般財源である「石油消費税(ガソリン税)に一般消費税を乗じる」という不可思議な徴税当局の理論武装によって、SSを介してドライバーに負担を強いる結果となっている。
 今年度予算額を含めた導入23年間でのガソリン税への消費税タックス・オン・タックス総額累計は2兆8956億円。今年度予算で見込まれているガソリン税収総額が2兆9158億円だから、ほぼ同額となる。7千万人ドライバー1人当たりでは4万円強となる。
 89年4月から今日まで23年間、平均的規模のガソリン数量を売り続けてきたSSは、ガソリン税と軽油引取税で総額18億円の徴税を果たしてきた計算になるが、この間のガソリン税への消費税タックス・オン・タックス総額は6320万円となる。このうち12年度の概算は390万円だ。1SS単位で見ても、決して小さくはない数字が、14年4月から8%に、15年10月に10%まで引き上げる政府・与党案が実現し、現在のタックス・オン・タックス状態のままであったとするなら、15年10月には、この倍の負担をドライバーに強いることとなる。我々が、声を大にして、その問題を提起しなければ、個々のドライバーが、こうした徴税の実態を知らないままで、その負担に準じる結果となってしまう。
 石油販売業、SS小売業の業況の先行きは、人口減少、高齢化、低燃費を含む次世代車の増加によって、先細っていく宿命にある。石油石炭税、ガソリン税、そして消費税という3重の税金の重石を背負うガソリンエネルギーに対して、電気エネルギーは、宙に浮くような各種助成でより軽量化している構図がある。
 市場規模か小さくなる構造でありながら、その石油に対して、さらに増税しようというシナリオさえ準備されている。石油を利用されるお客様とともに、タックス・オン・タックスは「NO1」の声を上げよう。

提供元:全国石油商業組合連合会
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