2012.01.16 のニュース
SSの現象は加速を予測 ガソリン販売減が定着で ―震災後では状況変化―
SSは年間2000ヵ所の減少となっており、ピーク時の6万カ所から3万9000ヵ所(昨年3月)まで減少しており、数年後には半分の3万カ所になると予測されている。
これまであと数年辛抱すれば、SSの健全経営が可能になるとの期待感があったが、震災を機に石油販売業界にも翳りが出てきたとの悲観的見方がある。
老朽化した地下タンクの増強が2010年6月の消防法改正によって義務付けられ、改修の猶予期間は2013年2月までとなっている。これに関して、資源エネルギー庁による助成策もあるが、判断に迫られる業者も多く曲がり角に来ている。それでも増強するこ
とでSS経営を続ける業者もあるが、震災後のガソリン販売減少などから、先行きの見通しが困難になってきた。
関全石連会長は石油連盟の賀詞交歓会に出席して、「元売と販売業者とは親子関係であると言われている。右肩上がりの時期にはSSを増設したが、現在では減少する一方であり、このあたりで終止符を打ちたい。我々も努力を続けるが、元売も協力して欲しい」と訴えた。
SSは都心部で減少しているが、近年では郊外でも減少傾向にあり、異業種の進出でプライベートブランド(系列外)の攻勢もあって、販売業者は苦戦が続いている。
SS経営延命のため、従来の増販型から、工夫された新たなサービスなどへの転換を図っているが、販売減が長期化することなど状況が変化しており、再度生き残りを賭けた競争が続き、今年が正念場となりそうである。