2012.01.17 のニュース
ガソリン市況は当分維持 販売減で立直しは先送り ―今後の原油動向を注目―
当分の間、ガソリン市況は現状維持となりそうである。
昨年12月末には下落したため、1月に入りガソリン価格の値上げを目論んでいたが、販売減となっていることから、値上げが難しい状況となってきた。
石油情報センターの週動向調査(10日)では、全国平均が143円/Lの横ばいで推移しており、首都圏の東京が146円、神奈川が141円、埼玉、千葉が140円となっている。
街道沿いでは140円を割って、135円~138円となっており、12月中旬と比べると4円~5円の下落となっている。12中旬には市況対策に取り組み、一時140円台に乗せたが、長続きせず、再び130円台に戻った。全般的に販売量が伸び悩んだこともあり、市況対策が先送りとなった。
また、仕切価格は昨年11月、12月が小幅な変動であったため、1月も据え置きが見込まれている。調査価格をみると、末端市況は横ばいで推移しているが、実質には下落傾向となっている。今後は、イラン原油の禁輸措置による原油価格の動向が焦点となってきた。
一方、ガソリン販売の4月~11月の累計では、前年同期比3・8%減とマイナスが続いているため、その販売減を増販でカバーすると、市況が下落することになる。販売業者は適正マージンを確保したいところであるが、価格の下落を防止して、市況維持に努めることが最大の現状課題となっている。