日刊ニュース

2012.01.20 のニュース

全石連調査 ガソリン年率4.1%減 軽油も3.7%減少へ ―平成27年度までの需要予測―

 需要決定要因として、一般的に、輸送用燃料需要は自動車保有台数との相関が高いが、平成17年度以降のガソリン車保有台数はほぼ横ばいで推移しており、昨今のガソリン需要はガソリン車燃費とガソリン車走行距離の影響を強く受けている。
 ガソリン車燃費は、低燃費車やスモールカーの普及拡大により、改善傾向にある。ただし、燃費改善ペースは非常に緩やかなものである。
 実燃費10KM/L程度の保有台数約7200万台の従来車が、実燃費15KM/Lの年間販売台数約260万台の低燃費車やスモールカーに置き換わる緩やかなペースで燃費は改善している。
 ガソリン車走行距離は、高齢者ドライバーの増加、自動車用途の変化(通勤・通学の減少、買い物・用足しの増加)により短くなっている。
 ガソリン車の燃費改善・走行距離短縮の背景には、消費者の自動車所有・利用に対する価値観の変化(自動車離れ、環境意識の高まり)や社会構造変化(高齢化)があると考えられる。
 ゆえに、これらの要因によるガソリン需要の減退は長期的な傾向となる可能性が高いとみられる。
 長期需要動向では、現在増加傾向を維持している世帯数が、人口減少の影響により、中長期的には減少に転ずる見込みである。この局面に入ると、ガソリン車保有台数が減少し、ガソリン需要の減少がさらに加速する可能性がある。
 平成27年度までの減少トレンドを将来に延長すると、ガソリン需要量は32年度には3410万KL、37年度には2310万KLまで減少するとみている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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