日刊ニュース

2012.02.06 のニュース

灯油在庫 大幅取り崩し 厳冬で荷動き活発化 ~供給面での問題はない~

 灯油販売は、平成23年の1年間でみると1934万KLで前年比で4.5%減(91万KL減)、4月~12月の累計でみると1062万KLで8.5%減(99万KL減)と、大幅な落ち込みとなっている。業務用の燃料転換(LNG、都市ガス)が依然として進んでいる。暖房用も電気・ガスヘの転換が進んでおり、この傾向は都市部から地方にもおよんでいる。都心部のマンションなどでは灯油使用が禁止されており、電気・ガス暖房となっているため、大幅な増販はこれからも期待できない。
 東日本大震災後は灯油の復活を狙って石油業界では、灯油の増販キャンペーンを展開しているが、その成果は、まだハッキリしない。12月以降は増販となるが、『厳冬によるものなのか、灯油需要が実際に復活したものなのか、シーズンか終了してから分析することになる。灯油ストーブは、夏場で大幅な増販となったが、緊急時に備えたつもりで、実際に使用したのか否かは、今後の販売動向によって判明する。
 灯油ストーブを購入しても、実際には使用しないケースが多いようである。それでも記録的な寒波によって、灯油の販売は増加している。石油各社も、シーズン入り前から増産で在庫を積み増し、安定供給に万全を期したことが功を奏し、大寒波の襲来でも供給面での問題はない。
 ここにきて在庫を取り崩しているが、在庫は200万KLを維持している。近く200万KLを割ることになるが、これも予想通りの展開となる。
 仕切価格も1月の平均では2円50銭/Lの値上がりをしており、先物も67円、業転市況は70円程度と推移している。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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