日刊ニュース

2012.02.16 のニュース

元売灯油在庫調整に入る 不足すれば輸入で対応 ~冷え込み続くが見通し難~

 各地で例年以上の厳しい冷え込みが続き、灯油の荷動きが一段と活発化しており、在庫が減少してきた。
 当初、シーズン前は大幅な増販を期待していたが、シーズンインになると小幅な増販にしかならなかった。2月に入っても先物が68円/L、業転市況が70円を維持していたが、ここへきて原油価格が値上がり傾向となり、状況が一変しそうである。
 ガソリン在庫が206万KLと、これも200万KL割れ寸前と減少しているが、需給は安定している。
 しかし、ガソリン市況が急落したため、再度市況対策に取り組むことになる。現在、仕切価格も11日から1円強の値上がりとなっているが、このままユーザー転嫁を見送ると販売業者のマージン減となるため、原油価格の動向をみながらタイミングを待つ構えにある。
 灯油はシーズン終了が近づいているため、仕切価格の値上げ幅も少なくしており、これから元売はガソリンの値上げを重視することになる。
 先物市況では、ガソリンと灯油が同値となっており、4月限がガソリン高と逆転している。そのため、業転市況もガソリンを値上げして、灯油を値下げすることになる。
 原油価格が上昇すれば、月末から3月にかけてガソリン重視の市況対策に再度取り組むことになる。ただ、ガソリン販売が低調であることが、市況対策に水を差している。しかし、仕切価格が連続して値上げとなれば、状況も変わってくる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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