2012.02.20 のニュース
灯油在庫 減少も前年並み ようやく在庫増を解消へ ~供給増でマージンは減少~
灯油在庫は高水準でシーズンに入った。前年に比べて80万KL程度も高い水準で推移したため、供給増となりマージン確保は低位となった。それでも、夏場から灯油ストーブの販売が増加したことにより増販期待が膨らみ、供給増の割には市況が下落することなく推移した。
1月の仕切価格では、ガソリンが小幅値下がりとなったが、灯油が3円/L弱の値上げに転じたことで、灯油高の価格体系で推移していた。
ここにきて、ガソリンが値上がり、灯油が値下がりする局面となっているが、冷え込みが厳しいこともあり、先物は若干灯油高となっている。
4月限では、「ガソリン高の灯油安」と逆転しているため、これから前年の例にならって、ガソリンが値上がり、灯油は下落することになる。
例年、灯油シーズンは2月末までで、関西から九州地区は暖かくなる。一方、東北・関東地区の冷え込みがいつまで続くかによって、元売の生産調整にも影響が出てくる。
本来ならば、低在庫でシーズンを終えたいところであるが、現在様子見の状況で、不足すれば輸入で対応、増産は見合わせる方向にある。結局、元売の見通しと判断に委ねられるが、あと2週間程度がヤマ場となる。