2012.02.23 のニュース
灯油冷え込み続き増販 在庫減少で需給タイト ~様子を見て増産、輸入で対応~
現在、灯油の供給不足が懸念されている。石連週報(11日)によると、灯油在庫が194万KLとなっており、前週に比べると15万KLも減少し、200万KL割れとなった。ただ、この水準は前年並みの水準であるため、それほど低いものではないが、厳しい冷え込みが今後も継続すると、灯油の供給不足が問題となってくる。その場合、元売は増産、輸入で対応することになるが、本格的な灯油シーズンは例年2月末で終了との見方もあるため、その状況判断が難しい。ガソリン在庫も200万KL割れ寸前となっており、需給がタイトとなっている。
現在、灯油が増販となっている。当初から今シーズンは灯油増販が期待されていたが、シーズンインしてみると、その割には売り上げが低調であった。しかし、2月に入り冷え込みが続き増販となった。そのため、在庫が減少して200万KLを割っており、需給がタイトになってきた。
原油価格の上昇もあって、仕切価格も値上がりとなり、先物も72円/Lに値上がり、業転市況も値上がりしている。本来例年ならば、灯油シーズン終了を前に値下がりとなる局面であるが、今回は値上がりとなっている。
一方、末端市況はシーズン終了を前にしているため、ユーザー転嫁が難しい状況であり、販売業者は苦戦している。供給不足が長期化すれば、値上げも可能だが、現時点では様子見の状態である。
今後の見通しとなると、天候次第となるが、暖かくなれば一気に売りに出ると予測される。また、冷え込みが3月初めから末まで続くとなれば供給不足となる。しかし、灯油が底をつくことはなく、ユーザーへの供給には何ら問題はない。