2012.02.24 のニュース
灯油在庫は一気に減少 前年を下回る低位に ~厳しい冷え込みで販売増~
灯油在庫は、前年に比べて大幅増の状態でシーズンに入り、供給増で推移してきた。しかし、全国各地で例年以上の寒さが続いたことで、在庫が前年を下回る水準となり、遂に200万KLを割り込んで、178万KLの低位となった。
本格的シーズンは例年2月末で終了するとみられており、残りの日数もあと僅かであるため、供給面では支障はない。しかし、今後も冷え込みが続くと、地域によっては灯油不足の状況となる。石油の場合は僅かでも不足する状況となると、他の製品に連動して反応するため、元売サイドは慎重に対応している。
現在、豪雪の影響などによるローリー、内航タンカーの輪送には支障はないが、需給がタイトである。
しかし、需給タイトで推移すれば、先物、業転市況は値上がりとなる。ただ、シーズン終了が近づいているため、気温が上昇すると減販となり、この低在庫で3月末まで推移すれば、理想なパターンとなるが、安定供給という責任もあるため、各社の供給調整も難しいところである。
また、増産、輸入で対応となると、暖かくなれば減販となり、在庫を持ち続けると損失となるため、今後の判断が難しい状況となっている。