2012.03.12 のニュース
ガソリン需給タイト 在庫190万KL割れの低位 ~元売の買いで海上高に~
ガソリン需給はタイトな状況で推移しており、今回の値上げは、スムーズにユーザー転嫁が行なわれそうである。業転市況も元売が買いに出ているため、海上高で推移している。現在、ガソリンが減産となっているため、市中買いで手当てしている。在庫も石連週報(3日)では、186万KLとなり、前週に比べて11万KLの減少となっている。ガソリン在庫は200万KLを割るとタイトとなり、190万KL割れが限界となっており、今回はかなりの低水準である。また、前年度に比べても30万KLほど低い水準であるため、業転市況も値上がりしている。原油価格は、中東産が120ドル/バーレルの高値で推移し、為替が81円/ドルの円安に転じ、コスト高となっている。ガソリン仕切価格も4週連続の上昇で、累計10円/Lの値上がりとなっており、末端市況はボトム152円確保を目論み、ユーザー転嫁に取り組んでいる。
ガソリンが低在庫となっている。元売の市中買いもあって、大口の海上(バージ)が高値となっている。本来ならば、小口の陸上(ローリー)が高値となり海上が安くなるが、「海上高の陸上安」と逆転している。元売が大口の買いに出ているため海上高となっており、そのため、ガソリン需給がタイトとなっている。
現在、原油高で東京工業品取引所の原油先物が62円/L、ガソリン先物が77円/Lの高値で推移している。
中東産の原油が120ドル/バーレルで推移しており、イランの核開発疑惑問題で、イランと欧米諸国とが有事でもなれば、原油価格が一気に140ドル、150~200ドルの高値になるという説も飛び出している。
ガソリンの末端市況は150円台に乗せており、今後も値上げを見込んでいる。需給タイトを背景にして、連続の仕切価格の値上げとなっているが、末端市況も今後の原油価格の動向次第では、160円~170円も考えられる状況となっている。