2012.04.19 のニュース
各社実需見合いの生産で ガソリン需給適正化を狙う ~第二東名の開通に期待~
ガソリン市況は下落傾向を示しているが、石油在庫は需給面からも市況安定化を狙う方向にある。仕切価格が値下がりしているため、末端市況が値下がりすることは已むを得ないが、今月末からの連休商戦を前にして、需給適正化を図る。ガソリン販売は、前年が東
日本大震災のため減販となっていることから、増販が見込まれている。ガソリン生産は実需に見合った生産で対応するため、供給増となることはないが、在庫は石連週報では200万KLと安定して推移している。ただ、コスモ石油の千葉製油所、JX日鉱日石エネルギーの仙台製油所が操業を再開しているため、自社生産で供給をカバーすることから、元売の市中買いは減少している。そのため、業転玉の出回りが問題となるところであるが、他の製油所の定期修理もあって、バランスを保っている。これからの連休が好天続きとなれば、販売増が大幅に見込まれる。
新車販売がエコカー減税の影響により増加しているため、ガソリン販売の増加も期待されている。ただ、新車販売増も小型車やハイブリッド車などの省燃費車に限られているため、大幅な増加は見込めない模様である。
しかし、これまで減販基調であったため、微増傾向ともなれば、業界にとって好材料である。
今月末からの大型連休は9日間もあり、前年の震災による自粛ムードから一転して、ガソリンの販売増が期待されている。
今年は、第二東名高速道路の開通により、ますます車利用が大幅に増えそうである。ただ、これを機に販売業者が増販を狙って値下げすることだけは避けたいものである。
2月~3月の値上げによって、ガソリン価格は160円/L相場に迫ったが、4月に入って153円~155円にまで下落した。価格が値下がりとはなったが、仕切価格の値下げの範囲内に収めたいところである。
そのためには、連休入りまでに市況の安定化を図り、下げ止めを狙うことである。