2012.05.24 のニュース
ガソリン連続値下げで苦戦 仕切値下げ分に止める ~今週に入り2円程度下げ~
原油価格が下落しており、仕切価格も毎週連続して値下がりしている。そのため、ガソリン市況も値下げとなっている。仕切価格は19日(土)から、2円~3円/Lの値下げとなっている。先物市況が65円~66円、業転市況が121円~122円。現在、末端市況も今週に入り、2円程度の値下がりとなり、街道沿いのSSの中心相場は144円~145円となっているが、安値地区では140円割れの135円~136円となっている。一方、原油価格は、WTIが92ドル~93ドル/バーレルで推移している。ギリシャの財政危機の影響によって、欧米株価が引き下げられることになり、それに連動して原油価格も下落した。しかし、前週のG8の首脳会議では、ギリシャのユーロ圏残留を支持したことから、株価が反発する動きもみせており、今後の原油価格が注目されている。
ガソリン市況は毎週値下がりしているが、販売業者は、仕切価格の値下がり分の下げ幅と同程度の値下げを行なっているため、大きな混乱となっていない。
3月には160円/Lに迫る高値だったものが、150円を割って140円割れとなってきたため、割安感から増販に転じるとの見方もある。この機に需要を回復させたいと期待の声もあるが、現在、下落している原油価格が底値を打って、いつ反発に転じるかが、今後の経済情勢と絡んで注目されるところである。
ギリシャの財政危機開題によって、他のヨーロッパ諸国も悪影響を受ける可能性が懸念されているが、前週のG8では、ギリシャ問題の拡大を抑える方向にある。
ヨーロッパの財政危機問題がアメリカに伝わり、その結果、日本、中国などに波及することが懸念されている。
一方、国内景気の回復のテンポが遅れているため、石油製品の販売が伸び悩んでいる。ガソリン販売は5月に入り、出荷が毎週100万KL台となっているが、連休明けより不需要期となっている。
このため、販売の伸び悩みと市況下落のダブルパンチによって、増販は非常に厳しい状況となっており、今夏まで続くものとみられる。