日刊ニュース

2012.05.28 のニュース

原油WTI90ドル割る 「原油安、円高」で推移へ ~欧米の株価下落とギリシャ懸念で~

原油価格は23日、WTIが前日より1.95ドル値下がりして89.90ドル/バーレルとなり、ここのところ、91ドル~92ドルで推移していたものが、一気に90ドルを割り込んだ。現在、為替が79円/ドルで推移しているため、「原油安の円高」構図となり、コスト安状況となってきた。WTIの80ドル台の相場は、昨年の10月以来のことであり、一応経験済みではあるが、今後の値動きが一段と注目されることになる。今回の90ドル割れという相場が国内市況に与える影響が懸念され始めている。早速、東京工業品取引所の取引で、ガソリンが65円/L、灯油が62円、原油が53円と値下がりをみせている。
 原油価格WTIは90ドル/バーレルを割り、89.90ドルとなり、昨年の10月21日以来の80ドル台となった。
 4月平均が103ドルであったため、約13ドルも下落したことになる。ここのところ、91ドル~92ドルで推移していたものが、遂に90ドルを割り込むことになった。
 原油価格の下落については、欧米の株価値下がりに連動していること、また、ギリシヤの財政危機問題、欧州の政情が混迷を深めていることなどが要因となっている。
 また、イランの核開発問題では、イラン産原油に再保険を禁じる制裁発動によって、原油価格が値上がりする可能性もあるが、今のところ、影響は出ていない。
 一方、みずほ総合研究所の調査(21日)では、全国平均が149円となり、前週に比べると3円の値下がり、4月初めの158円と比べると9円の値下がりとなっている。この平均価格は実勢価格と比べると割高となっているため、地域によっては10円以上の値下がりとなっているところもある。
 東京工業品取引所の先物市況も値下がりとなっており、ガソリンが65円/L、灯油が62円と値下がりした。今後の値動きが注目されるが、石油製品は値下がり傾向をみせている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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