2012.09.05 のニュース
ガソリン市況維持で対応 未転嫁分の回収は難航 ~仕切、小幅でも値下げで~
ガソリンの仕切価格は8月が連続値上げとなったが、9月入りで、小幅値下げの実質据え置きとなった。そのため販売業者は末端市況の維持を狙う方向となってきた。首都圏のボトム価格は146円~148円/Lと値上がりしているが、仕切価格が小幅でも値下げとなったことから、市況対策は一服状態となってきた。
8月の仕切価格の連続値上げに対して未達分を残しているケースも多いが、小幅でも仕切価格が値下げとなるとユーザ-転嫁は難しくなる。そのため仕切価格の値上げに対しては即刻ユーザーに転嫁する商慣習を定着させるべきである。
原油価格が今後値下がりすることになれば、市況を維持して未遂分を回収することになるが、値下がり局面になると先取りして末端市況が下落するため、結果的には利益を吐き出すことになる。
また、9月入りとなるとガソリン販売数量は減少するため、価格競争が再燃することが懸念されている。販売業者も、減販となり売上が減少してくると、値下げしてでも増販を狙う動きが出てくる。
9月は敬老の日、秋分の日と連休があるため増販も期待できる。値下げ販売に走ることなく、採算販売に取り組むべきである。ただ、ガソリン価格が145円以上と150円に近づき、高値感からユーザーの節約となることが懸念される。