2012.11.12 のニュース
WTI反落84.44ドル 「財政の崖」問題への懸念で下落
7日のWTI12月限は前日の88.71ドル/バーレルより反落し、終値は4.27ドル値下がりの84.44ドルに収まった。
WTIの先物相場は、1月限が84.91ドル、2月限が85.51ドル、3月限が86.13ドル、4月限が86.72ドル、5月限が87.22ドル、6月限が87.59ドルで取引を終えた。
大型減税の失効と歳出の強制削減が来年初に同時に起きる「財政の崖」問題への懸念が改めて高まってきた。これを受けて、景気が減速すれば原油需要が伸び悩むとして原油売りが優勢となった。
また、エネルギー省が発表した週間石油在庫統計によると、原油やガソリンの在庫が前週から増加となっており、需給緩和を嫌う売りが出た。
さらに、株式相場の大幅下落によって投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め、価格変動の大きい原油を手放した面もあった。
もう一方、欧州債務問題などを背景にして、外国為替市場でドルかユーロに対して上昇したため、ドル建てで取引される原油に割高感が生じたことも下落の因ともなった。
そのため、2011年9月22日以来、約1年1カ月半ぶりの下落幅となり、一時、84.05ドルまで下げ、7月12日以来約4ヵ月ぶりの安値を付けた。