2012.11.26 のニュース
減販予想で需給取組み 各社、供給体制で差が出る ~元売、業者、増販狙いの動きも~
原油価格は、イスラエル軍とイスラム原理主義組織「ハマス」との軍事衝突により、19日には89ドル/バーレルと急騰したが、20日には両者の停戦合意が伝えられると、86ドルへと急落となった。
原油価格の大幅な値動きによって、国内の東京工業品取引所の先物市況は、ガソリンが64円/L、灯油が70円へと推移している。
原油価格は、中東地域の地政学リスクによって大きく影響されるが、世界経済の状況から判断すると、上昇する要因は少ないとみる。
国内のガソリン仕切価格は値下げ方向となっているものの、今後の原油価格に左右されることから、混迷が続くとみられている。
一方、国内の製品需給をみると、ガソリン、中間留分は微減で推移している。電力用C重油は好調を維持しているが、各社とも国内需給を安定させるため、増産を抑えて輸入でカバーしている。
そのため、製品需給のバランスは保っているが、元売、販売業者間では、これまでの販売減から脱却するために、増販を狙う動きも出ている。灯油、軽油などは新しい供給先を確保し、増販を仕向ける方向にある。ただ、これらの助きが拡大化することで、今後の市場混乱が懸念される。