日刊ニュース

2012.12.19 のニュース

灯油は値上げが続く ユーザー転嫁で利益確保

みずほ総合研究所の調査価格(10日)によると、ガソリンの全国平均は147円20銭/㍑となり、2週間で1円70銭の値上がりとなった。しかし、この間の仕切価格の値上げが3円50銭であったため、1円80銭が未達となっている。四捨五入値でみると平均は147円となり、11月末の146円と比べると、僅か1円の値上がりに止まっている。
 この調査価格でみると、ユーザー転嫁が大幅に遅れていることになる。地域格差もあるが、11月末から12月初めでは1円~2円の値上がりにとどまっている。仕切価格が、ここにきて据え置き、小幅値下げとなったことから、末端市況は市況維持が精一杯ということになる。これから年末商戦のヤマ場となるため、未達分を回収するための値上げは難しい。未達分を残して越年となりそうである。
 原油価格は、値下がり気味であるが、為替が83円/㌦と円高で推移しているためコスト面では、ほぼ横ばいとなっている。
 一方、灯油は、厳寒となり増販が見込める状況となってきた。そのためガソリンの仕切価格は小幅な値下げとなっているが、灯油は値上げとなっている。灯油は短期決戦の商売であるため、元売、販売業者とも、この時期での値取りを重視している。例年、冬場は「灯油高のガソリン安」の価格体系に移行するため、仕切価格は80円/㍑となっており、SS店頭価格は90円以上、配達は110円相場となっている。在庫も低位にあり、需給はタイトで元売、販売業者ともにマージンは確保されている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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