2013.02.21 のニュース
石油各社 円安で在庫評価益を見込む 通期では増益で上方修正も
現在、為替が93円~94円/ドルの円安で推移し、原油価格は上昇が見込まれているため、石油各社の3月決算では在庫評価益が発生し、増益の上方修正となつている。一方、為替、原油価格は流動的であるため上方修正を行なわず、状況をみて後日対応する会社もある。
為替が円建てベースでは、円安化に伴い原油価格が上昇し、その結果、在庫評価益が発生するのは当然のことであるが、これは決算上の見かけの利益であり、本来ならば在庫評価益を相殺した決算の数字で評価すべきところである。ただ、株価、決算対策の関係で上方修正するか否かは各社の判断となる。
実際、原油価格が上昇しても即ユーザー転嫁に結び付かず、コスト増の回収が遅れるため利益確保は難しいとみられている。
原油価格(ドバイ)をみると、平成24年度期初めの4月が120ドル/バーレル、6月が90ドルに下落、その後上昇に転じ、足元では110ドル程度で推移している。その間、為替が80円から一気に93円~94円へと円安で推移しているため、今後の動向が注目される。