2013.03.21 のニュース
ガソリン 仕切りは小幅上げ 業者、下げ止め市況維持~今後の元売の出方をみる~
ガソリンの仕切価格は3月に入り、2日から値下げ、9日から据え置きと続いたが、16日から1円/㍑程度の値上げとなった。そのため販売業者は、末端市況を維持、下げ止めを狙うこととなった。仕切価格は2日から値下げとなったことから、末端市況は下落傾向となっていたが、仕切価格が再度、値上げに転じてきたため、当面は市況維持で様子をみながら、今後の元売の出方をみて対応する構えとなってきた。みずほ総合研究所の調査価
格(11日)では、全国平均が四捨五入値で156円/㍑の横ばいであるが、参考値では40銭の値下がりとなっている。実際、首都圏では値下がり傾向をみせており、安値は150円を割って145円~146円となっている。堅調地区は150円台を維持しているが、全体では値下がり傾向となっている。16日から仕切価格が値上げとなったものの、1円程度であるためユーザー転嫁に取り組むこともできず、値下がりを食い止めることで様子を見守る構えにある。
ガソリンの仕切価格は値上げとなったが、1円程度であるため、ユーザー転嫁に至らず、様子見の状態となっている。仕切価格の値上げは昨年末から続いていたが、3月入りで2日から値下げ、9日は据え置きと、ここにきて一服状態となってきた。16日から再度値上げとなったが、これまでの連続値上げでガソリンの末端価格が156円相場となったこともあり、販売数量が減少傾向を見せている。
販売数量減少の要因は、省燃費車の普及、若者のクルマ離れもあるが、このところの高値感からユーザーの節約意識の高まりによるものとみられる。150円が分岐点となるようであるが、そのためか街道沿いは150円を割って、140円台が増加してきた。
ガソリンなどの値上がりは為替の円安を背景にしているため、販売業者はユーザーへの説得に苦慮している。2月はガソリン高に対しての反発が強く出たため、資源エネルギー庁が元売各社からヒアリングして実態調査を行なったが、末端市況が値下がりとなったことで、社会問題へと発展する懸念は解消された。
原油価格はドバイで105㌦~106㌦/バーレルと安定して推移しており、大きく変化していない。また、灯油はシーズン終了に近づいたことで値下がりしており、価格下落がガソリン市況へ波及することが懸念されている。
ガソリン販売は、これから春の行楽シーズンとなり、増販が期待されているため、市況を維持したいものである。