日刊ニュース

2013.03.22 のニュース

新年度入り前でガソリン減販 SS経営環境に変化~老朽化SS減少も~

4月の新年度入りを前にして、SS経営を巡る環境に変化が起こりそうである。現在、消防法の規制強化によって老朽化したSSは廃業に追い込まれており、その結果、残ったSSは増販が見込まれる状況となるが、その恩恵を受けるSSが果たしてどの程度の数となるか全く予測は出来ない。また、このところのガソリン価格の値上がりにより、高値感からユーザーの節約志向が高まり減販が続いているが、SSの数自体が減少することで、販売減少を抑えることも考えられる。一方、石油各社の過剰設備処理は来年3月末で完了するが、需給が適正化するためにはSS経営の安定が最重要課題である。
 元売各社の3月期業績をみると、現在、原油価格(ドバイ)が105㌦~106㌦/バーレル、為替が95円~96円の円安で推移していることから、円建てベースでの原油価格は値上がりすることで在庫評価益が発生するため、決算は上方に向かうことになる。
 一方、販売業者はガソリン仕切価格の連続値上げを受けて、ユーザー転嫁に取り組み、今季は早い寒波の襲来により灯油の増販、値取りも達成することが出来
たため、利益を確保したことになる。
 昨年は、ガソリン販売が微増、もしくは横ばいで推移したこともあり販売業者はマージンが確保出来たようである。
 ただ、SS経営は低マージンであることから、このところの減販によって、多くの不安材料が続出しているのが実態である。
 元売の過剰設備処理が来年3月末に終了するため、そうなれば環境が整備され、当面の需給は安定することになるのだが、あと期間が1年残しているため、この間に供給増となるおそれもあり、設備処理を前倒しで早めるべきであるとの声も出ている。
 現在、販売減となっているため、.需給バランスの総崩れが懸念されることから、元売の対応が重要視されている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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