日刊ニュース

2013.04.11 のニュース

為替は円安が進行 仕切、再び円安値上げへ~市況下落時に情勢変化く~

 現在、為替が円安に転じており、その影響による石油製品の値上げが予想されている。原油価格は、ドバイが104ト㌦~105㌦/バーレル、WTIが93㌦程度と、3月平均に比べるとほぼ横ばいで推移しているが、為替が99円/㌦となり、100円説も飛び交っている。為替は一時92円と円高に転じたが、日銀の金融緩和策発表を機に、円安、株高となってきた。円安により、東京商品取引所の原油価格は6万4000円/㌔㍑、ガソリンが7万7000円、灯油が7万3000円と値上がりをみせているため、今後の為替の値動きが注目される。為替は、安倍政権の発足を機に円安に加速化したが、今後100円台となると、仕切価格値上げが必至となり、このところ、販売減により市況下落傾向にあるため、販売業者は一層の警戒感を強めている。
 ガソリン仕切価格は、昨年12月から今年2月までに10円/㍑の値上げとなったが、これは原油価格の上昇にもよるが、為替の円安化か大きく影響している。
 その後、3月はほぼ据え置き、4月は第1週が据え置きとなっているが、今後、円安が進めば、仕切価格の値上げが確実視されている。
 これまで、一般的な仕切価格の値上げ理由については、原油の需給タイトや地政学リスクの変調などによる原油価格上昇との明確な理由が挙げられていた。
 ところが、金融情勢による為替の円安化により仕切価格が値上げとなった場合には、ユーザーに理解を求めることが難しいとされている。
 仕切価格の円安による値上げでは、合理化などによる企業努力を強化すれば、値上げ分を抑えられるのではないかとの反発がユーザーから予想され、石油業界は大いに苦慮している。
 現在、市況が販売減となり、需給緩和の影響により値下がり傾向にあるため、この時期の仕切価格の値上げには、販売業者は不安を隠せないところである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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