2013.04.17 のニュース
原油小幅下落を円安で相殺~末端市況は下落傾向~
ガソリンは減販が続いているため供給圧力がかかり、需給は緩和気味で推移している。仕切価格は、3月から据え置きが続いているため、末端市況は維持に努めているが、原油価格が小幅な値下がりをみせているため、弱含みで推移している。石油情報センターの週動向調査(8日)では、連続して小幅な値下がりが続いているが、全国平均では155円/㍑を維持している。コスト面では、原油価格(ドバイ)は102㌦~103㌦/バーレルへと小幅な値下がりとなっているが、為替が98円~99円/㌦と円安に転じており、原油安を円安で相殺している。そのためコスト面では変動していないが、末端市況は減販を背景に値下がり傾向となっている。都市部では150円台も散見されるが、街道沿いでは、150円を割って146円~147円が増加している。カード会員の場合3円程度の割引きがあり、安値販売は140円の前半となっている。仕切価格は据え置きであるが末端市況が下落しているため、販売業者のマージンは減少しており経営難となっている。
先物、業転市況は安定して推移しており大きく値崩れしていないが、末端市況は弱含みで推移している。
ここにきて販売減が続いており、円安によるコスト増が続いているため、販売業者も仕切価格の値動きへの警戒を強めている。元売も原油価格が値下がり傾向であるが、円安のため様子を見守っている。
原油価格については、シェールガスが増産となり、その影響でアメリカは輸入国から輸出国に変わり、天然ガス、石炭価格が値下がりしてきたため原油価格も値下がりする。一方で、中国、インドの経済成長が鈍化しており、加えてヨー口ッパの財政危機などから経済が停滞することで、原油価格が下落するとの見方もある。だが、中東の政情不安などは常に存在しており、北朝鮮のミサイル発射など、不安定、緊張した情勢が続いており、これらが原油価格、為替に大きく影響するなど、今後の動きは不透明となっている。
現在、原油価格は下落の方向にあるが、為替は98円~99円/㌦台で推移しているため、円安で相殺されて、仕切価格は据え置きで推移している。当面は様子を見守ることとなるが、値上げか値下げか流動的であり、販売業者も常にコスト変動に対応できる備えが
求められている。