2013.05.21 のニュース
ガソリン仕切価格改定 10銭値下げと据え置き~円安も原油小幅下げで相殺~
ガソリン仕切価格は18日から24日まで、JX日鉱日石エネルギーが10銭/リットルの値下げ、出光興産、EMGマーケティング、昭和シェル石油が据え置きとなった。今回、円安進行によって仕切価格の値上げが予想されていたが、業転市況が低迷していることから実質据え置きとなった。仕切価格は5月以降据え置きが続いているが、末端市況は下落している。HC、量販店などは140円割れの138円も散見される。内訳をみると、業転市況が126円、これに消費税が加算され132円、さらにマージン6円が加算され138円相場となる。一方、系列SSでは、仕切価格が133円、これに消費税が加算され139円、さらにマージン10円が加算され149円~150円の販売価格となっているが、これ以上の値下げは厳しく、SS経営のボーダーラインと考えられている。
ガソリン仕切価格が据え置きとなった。これは、為替が102円/ドルと円安で進行し、原油価格(ドバイ)が100ドル/バーレル程度の小幅値下がりで推移したため、コスト変動が相殺されて据え置きとなったもの。
このところ、仕切価格は連続して据え置きとなっているが、JX日鉱日石エネルギーが小幅ながら10銭値下げしたことから、末端市況は混乱しているようである。
販売業者は、ここら辺りが下げ止めのタイミングとみていたが、この小幅下げ、据え置きによって、市況対策に取り組む機会を失ったからである。
現在、ガソリン販売は減販が続いているため、販売業者に価格競争の動きが出ており、予断を許さない情勢となっている。
そのため、業界では価格競争を是が非でも避けたいがため、SS経営を安定させるための市況対策が強く求められている。