日刊ニュース

2013.05.22 のニュース

末端市況は下落加速 ガソリン据え置き続くも~業者、減販と需給緩和で苦戦~

ガソリンの仕切価格は18日から据え置きとなった。5月に入り据え置きが続いているが、減販と需給緩和で末端市況は値下がりが続いているため、販売業者はマージンが減少して苦戦している。石油情報センターの市況調査(13日)によると、全国平均は152円10銭/リットルとなり、前週に比べて40銭の値下がりとなった。
152円を維持しているが、千葉、埼玉は148円、神奈川は149円となっており、150円割れが増加してため、下げ止めの限界となっている。HC、量販店の安値は140円を割り、136円~138円となっており、街道沿いも146円~147円が中心値となっている。そのため、都市部では150円の維持が難しくなってきた。
 ガソリンの仕切価格は、据え置きが続いているため末端市況の維持が難しくなり、値下がりとなっている。仕切価格は小幅でも値下がりが続くと末端市況は下落するのが常である。現在のように、販売減で需給が緩和気味の状況では下げ圧力がかかる。
 仕切価格が小幅でも値上がりとなると末端市況は下げ止めとなるが、据え置きが続くと販売業者間の睨み合いの結果、ジリジリと値下がりすることとなる。
 現在の市況対策は仕切価格の値上がりを待つことになるが、原油価格はドバイで101ドル/バーレル程度、為替が102円/ドルとなっており、4月の原油価格102ドル、為替が98円に比べると、コスト面の変動がなく、業転市況も横ばいで推移しているため、仕切価格は据え置きが続いている。為替が102円と円安が進行していることから値上げ要因となってはいるが、需給が緩和していることもあり、仕切価格の引き上げには至っていない。
 業転市況は126円~127円となっており、末端市況の安値は136円~138円となっているため、その差は10円~12円となるが、消費税を差し引くとマージンは4円~6円となり、薄利多売のHC、量販店は経営が成り立つが、系列SSは、この販売価格
と競争することで経営が行き詰る。
 系列仕切価格が133円、消費税が6円とすると139円となり、HC、量販店の販売価格と同値となるため、この価格ではマージンを確保できない。そのため販売業者からは業転市況と系列仕切価格との価格差是正の要望が出ている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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