2013.05.27 のニュース
予想外の減販で供給増 本来は値上げ局面もコスト割れの状況に
石油製品の販売が予想より下回り、需給が緩和状態となっている。そのため、販売圧力がかかり、業転市況への売り込みが強くなり、シェア競争が表面化している。各社とも減産で対応しているが、それにも関わらず販売減となっているため、供給増の懸念が出ている。また、ガソリン、中間留分とも売り急ぎの状況となっているため、業転市況が低迷している。一方、コスト面をみると、原油価格(ドバイ)が100㌦/バーレル、為替が103円/㌦と円安進行しているため、本来ならば、仕切価格値上げの状況となるが、末端市況が低迷しているため据え置き状態となっている。現在、市況下落を喰い止めるために、販売業者から大胆な需給調整が求められているが、実際には捗っていないのが実情である。
販売不振が影響して需給が緩和しており、業転市況がこのところ下落している。
本来ならば、円安進行によりコスト高となっているため、仕切価格は値上げ局面となるが、ガソリン市況が低迷していることから、先物市況では「灯油高のガソリン安」と体系が逆転している。
元売サイドは、供給増を解消するため売り急ぎしており、値下げしてでもシェア確保を優先する動きをみせている。
これまで製油所の定期修理時期には、元売は市中買いに出ていたが、今回それも行き詰まるほど予想外の減販となっている。一応、各社とも減産で対応しているが、今後、さらに大幅な減産が臨まれそうである。
ガソリン末端市況は、石油情報センターの週動向調査(20日)によると、全国平均価格が151円90銭/㍑と、前週比20銭の値下がり、11週連続の値下がりとなり、元売、販売業者ともコスト割れの状況となり、業界は悪化を辿っている。