2013.05.30 のニュース
ガソリン在庫 220万kl台続く 定期修理時で適正水準も~大幅減で売り圧力、需給緩和~
石連週報(18日)によると、ガソリン在庫は228万キロリットル、前週比0.7万キロッリットル減となり、前年比では4万キロリットル増となっている。在庫数量220万キロリットル台は若干多いようにみえるが、各製油所が定期修理に入っており、実質減産となっていることから、供給を確保するためにも在庫をもつ必要性がある。ただ、ガソリン販売が大幅減少しているため、売り圧力がかかり、業転市況への放出もあって需給が緩和状態となっている。現在、先物、業転市況は73円/リットル程度で推移しており、先週25日から仕切価格が1円程度値上げとなったことから、今後も値上げとなりそうである。
現在、ガソリン販売が減少傾向となっており、各社のシェア確保のため売りが先行となったことから、末端市況が下落している。
4月以降、値下がりが続いていたため、先週25日から仕切価格が値上げとなったが、市況立て直しは難しい状況下にある。
一方、灯油については小幅な値下がりが続いているものの、販売数量が減少しているため市況下落の影響は少ない。在庫数量は164キロリットル、前年比で30万キロリットル減となっている。
2月~3月の灯油販売は気温上昇もあって大幅に減少したが、4月~5月に入って、北海道、東北地区などが冷え込んだこともあり、5月は仕切価格が値上げとなった。
その結果、先物市況は「灯油高のガソリン安」の逆転価格体系となっていたが、ここへきて、ガソリンと同値の73円/リットルとなり、灯油安の通常ベースに戻っている。
灯油在庫については、これから夏場にかけて徐々に積み増していくが、ガソリンと同様に灯油もユーザーの節約志向の浸透にあって、夏場の積み増しに対して、業界の関心が薄らいでいる。
実際、灯油の小売価格が100円/リットルを超えたことから減販となっており、来シーズンも販売減が見込まれている。
これから都心部での灯油販売は、電気、ガスヘの燃料転換の進行によって、ますます減少となりそうである。