日刊ニュース

2013.05.31 のニュース

ガソリン市況対策混迷 牽制が続き安値攻勢も

ガソリン仕切価格は、先週25日から50銭~1円10銭/㍑の値上げとなったが、販売業者は周辺SSと牽制し合って静観している状態である。一方、安値地区では底上げする動きがあるが、原油価格や業転市況の値動きをみながら、1日土曜日の仕切価格改定の動きに備える構えである。現在、原油価格(ドバイ)が100㌦/バーレル前後、為替が102円/㌦程度で推移しており、大きな変動をみせていない。そのため、販売業者の市況対策は下げ止めを狙っての市況維持となりそうである。安値の量販店、HCなどと価格競争を行なっていてはマージンが減少して、SS経営が悪化一方となるため、ここは市況維持が賢明である。元売は、このところ仕切価格実質据え置き状態が続いたため、業績落ち込みのため、市況立て直しの動きに出るとみられている。
原油CIFは、4月が67円/㌦、石油税2円を加算すると69円となる。現在の業転市況が73円であるから、その差額は4円となり、これでは精製費を加えた価格をも下回り、また、末端市況と仕切価格との差は10円を割り、原油CIFと国内市況との間にタイムラグが生じていることもあって、マージンが減少している。
そのため、販売業者は市況下落によってマージンが減少し、採算割れとなっている。
一部では、市況対策に取り組む動きが出ているが、ここで値上げに動いても、周辺SSは市況維持に努めるだけで、追従しないとみられる。
また、ガソリンの予想外の減販によって、需給が緩和状態となっているため、減販をカバーするために安値でも販売しようとの動きもある。
市況が一度下落すると上げに転じることが難しく、JX日鉱日石エネルギーの週中改定でも値下げとなっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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