2013.06.05 のニュース
ガソリン市況安定へ 当面は下げ止め、市況維持~近く安値物の底上げに取り組む~
ガソリンの仕切価格は、1日から70銭/リットル値上げ~据え置きとなった。販売業者の対応は、元売の仕切価格が1円~2円の値上げで揃わなければユーザー転嫁に取り組むことは難しく、当面は下げ止め、市況維持に努めることになる。5月の仕切価格が小幅な変動で推移したため、結果的に末端市況は値下がりが続くこととなった。石油情報センターの調査(27日)では全国平均151円70銭、前週比で20銭の値下がりとなり、12週連続の値下がりとなった。四捨五入値では152円となり、3月の156円と比べると4円の値下がりとなった。今後の市況対策は、原油価格、為替、業転市況の動向を探りながら対応することになるが、下げ過ぎで140円割れの地域もあるため、安値の底上げに取り込むことになりそうである。
ガソリンの仕切価格は、1日から70銭/リットル値上げ~据え置きと小幅な変動となったため、今週も販売業者は市況維持に努めることになる。
原油価格(ドバイ)は、2月の平均が111ドル/バーレル(為替は94円/ドル)でピーク、その後は値下がり3月が106ドル(96円)、4月が102ドル(99円)に、足元は100ドル前後、為替は100円相場の横ばいで推移している。そのためガソリンの仕切価格は、週改定の加重平均(JX日鉱日石エネルギー)でみると3月は40銭/リットルの値上げ、4月が1円10銭の値下げ、5月が2円60銭の値下げとなった。原油価格は値下がりとなったが、為替が円安となったため、仕切価格は、小幅な値下がりと据置きが続いた。
末端市況は3月の全国平均が156円(石油情報センター調査)であったものが、5月は152円となっており4円の下落となっている。12週連続の値下がり
となり、大幅な下落ムードが続く印象を与えるが、週単位では20銭~30銭の小幅な値下がりにとどまっており、値下げ幅は少ない。
しかし、安値は140円を割って136円~138円となっており、地域価格差も拡大している。
ガソリンの下落要因は、1月~3月が前年比で約4.5%減と大幅な減販となったことで、販売業者間の安値競争が展開され、市況下落に拍車をかけたことにある。また、減販による需給緩和のため業転玉が市場に放出され、業転市況が下落したことも要因となる。
だが、4月販売が0.5%増、5月も2%程度の増加が見込まれるなど、今後は需要回復が見込まれおり、市況は安定して推移しそうである。