日刊ニュース

2013.06.06 のニュース

円高コスト安に動く ガソリン市況立て直し苦戦~原油下落、為替は100円を割る~

 原油価格(ドバイ)が100ドル/バーレルを割り99ドル台となり、為替も100円/ドルを割り99円となってきた。5月平均をみると、ドバイが100ドル強、為替が102円であったため、足元は小幅ではあるがコスト安となっている。ドバイの2月は平均111ドルの高値であったが徐々に下落し、その間、為替が円安に転じたことから、コスト変動は小幅にとどまっていた。一方、コスト変動が小幅であったため、国内のガソリン末端市況は業者間での価格動向の睨み合いが続き、その結果、3月から連続して値下がりとなった。石油情報センターの週動向調査(5月27日)では152円/リットルとなり、12週連続の値下がりとなっているが、漸く下げ止めが見込まれている。
 原油は小幅に値下がり、為替が99円/ドルと円高に転じてきたため、コスト安となってきた。
 ガソリン仕切価格は1日から70銭/リットル値上げ~据え置きとなったため、末端市況は下げ止めを狙っているが、市況維持ができるか否か微妙な情勢となってきた。
 東京商品取引所の先物市況は、ガソリン、灯油が72円~73円/リットルでそれぞれ推移しており、業転市況も大きな変動はなく落ち着いている。
 ガソリン販売は1月~3月のマイナスから、4月は0.5%増。5月も増販となり、需要は回復の兆しをみせている。
 6月は梅雨時であるため、例年販売が落ち込むことになるが、販売価格の値下がりにより、需要回復が期待される。
 市況の安定化により、販売業者は適正マージンを確保することができる。一部で価格競争が展開されていたが、下げ過ぎの反省から安値を底上げする動きも出ている。
 今後、夏場商戦に期待がかかるが、レジャーでの自動車の利用増、猛暑によるカークーラーの使用増に伴う増販を見込んでいる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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