2013.06.19 のニュース
ガソリン 市況対策を継続 仕切価格は据え置きも~ボトム価格を引き上げへ~
ガソリンの末端市況は、下げ止めから値上げに取り組む動きとなってきた。15日からの仕切価格改定は、各社が据え置きとなったが、8日からは各社1円/リットルの値上げで足並みが揃ったことを受け、2円~3円のユーザー転嫁に取り組むことになる。3月から連続して値下がりが続いていたが、石油情報センターの調査価格(10日調査)は151円60銭/リットルの横ばいで下げ止めとなり、その後は値上がりが見込まれている。原油価格(ドバイ)は100ドル/バーレル程度の横ばいで推移しており、為替が95円~96円/ドルで流動的であるためコスト変動は小幅となっているが、業転市況は値上がりが続いている市況の立て直しに取り組む動きとなっている。為替が流動的で一時の100円/ドルに比べると円高に振れているが、原油価格は100ドルの高止まりとなっているため、末端市況では、安値物の底上げに取り組む方向となってきた。
ガソリンの末端市況は値上がりの方向となってきた。仕切価格は、8日から各社(JX日鉱日石エネルギー、出光興産、昭和シェル石油、EMGマーケティング)が1円/リットルの値上がりとなったことからユーザー転嫁の動きがでてきた。15日からは、各社が据置きとなったため、堅調地区は今後の動向を見定めるために据え置きとしているケースもあるが、ボトム(底値)は2円~3円の値上げとなっている。
街道沿いSSではボトム148円を狙っており、安値が底上げされそうである。3月以降、値下がりが続いており、市況下落でマージン幅が少なくなっているため、市況立て直しの好機とみる動きも出始めており、マージン増を狙い、市況を値上げする。
HC、量販店の安値(セルフ)は140円を割った安値となっているが、減販傾向はますます勢いを強め、各社が減産で対応したものの、想定以上に販売数量が落ち込み需給バランスが崩れ、そのため業転市況は下落した。その結果、系列仕切との価格差が拡大しており、系列販売業者からは反発が強まっている。
ここにきてガソリン需要も回復傾向となり、需給も締まり、安定化しつつあるため市況立て直しムードとなっている。ただ、元売も業転市況の下落でマージンが大幅に減少しており、コスト割れの状況となっているため4月~6月の業績は赤字が懸念されている。原油価格が値上がり、為替が円安となりコスト高となったが、逆に市況が下落したことがその要因である。
販売業者も市況下落局面での先取り値下げのため、マージンが圧縮されて赤字となっていたが、赤字も限界に達しており、ようやく市況立て直しの動きとなってきた。