2013.07.08 のニュース
原油、値上がりに転じる エジプトの政情不安が影響~円安と重なりコスト増へ~
原油価格は、エジプトの政情不安を背景にして値上がりしてきた。WTIが100ドル/バーレルを超えて101ドルに、ドバイが102ドル、ブレントが105ドルと値上がりをみせており、それぞれの価格差が縮小してきた。このところ、WTIが相場を引き上げているが、それだけ原油情勢が緊迫してきたことになり、今後の動向が注目される。一方、為替は99円~100円/ドルと再び円安傾向となり、コスト増となってきた。東京商品取引所の先物市況は、ガソリンが75円/リットル、灯油が74円、原油が64円程度となり値上がり基調となってきた。現在、ガソリン末端市況は横ばいで推移しているが、これからの仕切価格は値上げが予想され、販売業者の市況対策が急がれるところとなる。
原油価格の上昇、為替の円安化に伴い、コスト増が必至となってきた。
原油価格上昇はエジプト政情の悪化が反映しているもので、このまま混乱が続けば、ますます値上がりとなる。
実際、エジプトの原油生産量は73万バーレル/日と少なく、原油価格動向に直接影響しないとみられている。
ただ、この政治的混乱が飛び火でもすれば、直ちに周辺諸国の政治、経済を圧迫するおそれが出てくる。その結果、原油価格の高騰が懸念されるところである。
一方、原油価格上昇と同時に、為替が100円/ドルと再び円安に転じてきたことからコスト増となり、仕切価格の値上げ局面となってきた。
石油情報センターの週動向調査(1日)のガソリン全国平均価格は152円/リットルと横ばいを維持しているが、今後、ガソリン末端市況は、原油価格の動向、為替の変動により、大きく影響を受けることになりそうである。