日刊ニュース

2013.07.22 のニュース

770リットルの給油機会を生かす

 直近の国交省統計に基づく4輪車のガソリン年間総消費量は5300万㌔㍑強、総走行距離は5740億㌔㍍、総保有台数は6800万台弱。これらをもとに大雑把な試算を行ってみると、HVを含めたガソリン使用車1台当たりの平均年間走行距離は8500㌔、実用燃費は11㌔/㍑弱となるから、年間770㍑のガソリン給油が必要となる。すると、1回当たりの平均給油量が20㍑の場合で年間39回・月3回強、30㍑の場合では26回・月2回強の来店頻度が巡ってくる。
 車種別にみると、自家用旅客タイプの普通車は走行距離8500㌔、燃費8㌔強、小型車は8600㌔、11㌔強、軽自動車は7600㌔、13㌔弱。また、HVは1万2000㌔、16㌔とやはり好燃費だったが、走行距離が思いのほか長く、SSへ行く必要性はそれほど減っていないようだ。通勤や長距離ドライブ、営業用途で広く活用されていることも背景にありそうだ。
 約3万7000SSで5300万㌔㍑を販売するということは、1SS平均販売量は月120㌔㍑、1日4㌔㍑。台当たり給油量が20㍑だと毎日200台、月6000台、年7万2000台が来店する。全国合計でみれば1日740万台、月2億台超、年27億台ものお客様を迎えている計算だ。そしてなんと、この数字は4輪ガソリン車に限ったもので、SSには2輪車やディーゼル車、灯油のお客様も大勢いる。
 全国のSS数は94年度末の6万ヵ所をピークに、その後の18年で2・4万ヵ所、4割が姿を消して今年3月末現在3・6万ヵ所強となった。この間、事業者数も1・3万人、4割強が廃業して1・8万人へと減少した。それでも業況は厳しく、地場店と大型店との来店台数格差は一層開いているが、ガソリン月販100㌔㍑SSで1日160台超、50㌔㍑SSでも80台超のお客様にお立ち寄りいただいているのだから、乱売競争と一線を画す中小組合員にとって、まずは既存顧客との信頼関係をつなぎとめるのが第一。新規客の開拓も必要となる。いずれも現場スタッフの力量に拠る部分が大で、その重要性はますます高まるだろう。
 消費者がSSになにを求めているのか。答えはお客様が持っている。現場改善で定評があるSS経営コンサル氏いわく「意識を育めば行動が変わる」。目の前には日々、大事なお客様が大勢来店している。

提供元:全国石油商業組合連合会
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