日刊ニュース

2013.08.09 のニュース

円安効果 製品輸出増加 需給安定で値上げ浸透~ユーザー転嫁にも好材料~

円安による効果もあって、製品輸出が好調である。輸出をみると主力であるジェット燃料油が95万キロリットルで前年同期に比べ、9.3%増、軽油は91万キロリットルで56%増となっている。また、ガソリンも14万キロリットルとなっている。石連週報でも7月21日~27日ではジェット燃料油が26万キロリットル、軽油が27万キロリットルで計53万キロリットルと50万キロリットルを超えている。前週はジェット燃料油が25万キロリットル、軽油が21万キロリットルで計46万キロリットルとなっている。円安によって輸入石油価格もコスト増となるが、製品輸出については円安により、円/ドル換算で海外市況では高値となり、輸出メリットが生じるため輸出が増加しつつある。
 製品輸出が増加したこともあり製品需給も安定してきた。国内販売はガソリン、軽油が微増となっているが、他油種が減販で6月の燃料油販売も全体では4%減となるなど5ヵ月連続でマイナスとなっている。
 ガソリンが猛暑で増販となっているが、他油種が減販となっているため供給増による需給調整が懸念されていたが、これは輸出の増加によって解消されそうである。
 製品輸出は、JX日鉱日石エネルギーが8月は86キロリットル(7月は58万キロリットル)と最大規模を計画するなど好調である。製品輸出は円安メリットが享受されるかたちとなり、輸出増となれば国内価格が調整されることで市況安定にも好材料となる。
 7月に原油価格が上昇したため、仕切価格が連続して値上がりとなったが、需給が安定して業転市況も堅調で推移しているためユーザー転嫁は浸透しつつある。このため当分は末端市況も安定して維持されそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目22-3
TEL:03-3814-4728
FAX:03-3814-4745
ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE