日刊ニュース

2013.09.02 のニュース

原油高騰 シリア情勢緊迫で 仕切価格は値上がりへ~減販で市況対策は苦戦~

シリア情勢が緊迫してきたことから原油価格は高騰してきた。28日のWTIは110ドル/バーレルとなり、前日に比べ1ドルの値上がり、2日間では4ドルの値上がりとなった。ブレントは116ドル、ドバイも112ドルとなっている。WTIの値動きが急であり、WTIとドバイ、ブレントとの価格差が縮小している。原油価格の見通しは、流動的であり、シリアへの攻撃が実施されるか否かがポイントとなる。為替は97円/ドル程度で推移している。一方、国内のガソリン市況は、旧盆商戦が終わってから値下がり気味で推移しているが、原油価格が値上がりに転じており、値上げ局面となりそうである。先物のガソリン、灯油は78円/リットルと値上がりしている。石油情報センターの調査価格は、全国平均
では160円/リットルの横ばいが続いているが、首都圏では値下がりとなっている。今後は販売が減少するため市況対策は難航する。
 原油価格は、値上がりとなってきた。シリア情勢が緊迫したことが要因となっている。エジプト不安などの中東情勢の地政学リスクが高まっていたが、今度はシリアに飛び火した。原油価格は8月上旬では値下がり気味であったが、ここにきて急変しており、東京商品取引所の先物も値上がりしている。
 原油価格は7月で値上がり、ガソリンの仕切価格は累計で8円50銭の大幅値上がりとなった。ユーザー転嫁も浸透して、7月末には160円相場となったが、高値感が出たため、8月に入ると値下がりとなってきた。石油情報センターの調査価格は、全国平均で160円の横ばいであるが、首都圏などの需要地は値下がりとなっている。街道沿いSSなどは、価格に敏感なユーザーが多く、一部で値下がりすると一気に価格競争が展開される。HC、量販店(セルフ)などは150円を割って148~149円の安値となっている。そのためボトム159円維持が難しくなってきた。
 しかし、ここにきて原油価格が値上がりしてきたため、今後の仕切価格は値上がりが見込まれている。ただ、9月に入ると、例年販売が落ち込むことに加え、ガソリンがすでに高値となっていることもあり、市況対策は難しくなっている。160円相場から150円に近づいてきたが、再度、160円を狙うことになりそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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