2013.09.17 のニュース
連休商戦は市況維持 秋の行楽で販売増を期待~元売の割引き販売には反発も~
ガソリン商戦は14~16日の連休商戦に入るが、市況維持がポイントとなる。原油価格はシリア情勢が落ち着きをみせているため値下がりしているが、為替が99円~100円/ドルと円安で推移している。仕切価格は8月末から2円50銭の値上げ(JXは据え置き)となったが、9月7日から1円の値下げとなったため、末端市況は維持に取り組んでいる。9月販売は、7~8月の夏場商戦での増販の反動で落ち込むが、秋の行楽シーズンとなり天候次第で増販も期待される。元売サイドはカード会員を獲得するため秋のキャンペーンを実施するなどガソリンの割引き販売で対応している。新規のカード加入者に対して数量を限定して割引きで販売している。そのため販売業者から、ユーザー転嫁、市況維持に努めている時期に元売が率先して安値販売するのは不当であるとの反発が出ている。その結果、市況維持を懸念する向きもあるが、ここは我慢して乗り切る方向にある。
石油情報センター調査(9日)のガソリン価格は161円40銭/リットルとなり、前週に比べ70銭の値上がりとなった。2週連続の値上がりで、累計1円20銭の値上がりとなった。仕切価格が8月31日から2円50銭の値上げ(JXは据え置き)の実施となり、ユーザー転嫁に取り組んだ結果である。その後の9月7日から仕切価格は1円値下げとなったため、相殺すると1円50銭の値上げとなる。ユーザー転嫁によって9月入りでは2円程度の値上げとなっているため、当分は市況維持で対応している。
7月からの仕切価格は連続値上げとなり、末端市況は160円に乗った。9月からは街道沿いでは160円~162円をボトム価格として取り組んでいるが、160円を超えると高値感からユーザーの消費節約が進むため、160円をボトムとみている。ユーザーは160円が高値の限界とみてか、給油量を減らした限定給油が増加している。
景気も回復傾向をみせ、4~6月のGDPも確報では上方修正となり、東京オリンピックの誘致も決まったことで明るい見通しとなっている。個人消費も伸びが見込めることになれば、ガソリンの販売増も期待できそうである。
今後は市況維持となるが、需給も安定しており、在庫も低位で推移しているため、末端市況が大きく崩れることはなく、このまま次の連休まで維持できそうである。