日刊ニュース

2013.09.26 のニュース

ガソリン 下落傾向に 台風による減販も影響~2円程度の値下がりも~

ガソリンの仕切価格は、21日から1円30銭/リットルに値下げとなり、9月入り3週連続値下げとなった。9月の累計では約3円50銭の値下がりとなったが、8月31日から2円50銭の値上げとなっているため、相殺すると実質1円の値下がりとなる。そのため末端市況は9月初めの水準を維持すべきとの見方もあるが、値下がり傾向となってきた。首都圏の街道沿いのボトム価格は、9月初めの160~162円/リットルに値上がりしたが、現在は2円程度の値下がりとなっている。それでも160円を維持している地域もあるが、連休の台風の上陸もあって販売減が影響したため値下がりとなってきた。石油情報センターの調査価格(17日)でも全国平均が161円40銭となり、僅か20銭であるが11週ぶりの値下がりとなった。9月に入っての仕切価格値下げの影響が出てきたもので、次週も値下がりしそうである。とくに9月は2回の3連休があり、増販期待が強かったが、14~16日の連休には、台風18号が直撃して減販となったことが今後の市況に影響しそうである。
 ガソリン販売は、7月は猛暑となり510万きキロリットル、前年同月比で2%増となった。8月も猛暑が続き中旬までは好調であったが、仕切価格の値上げで末端市況は160円相場と高値となり、ユーザーの節約志向から伸び悩み横ばいとなったようである。
  9月の販売は、2回の3連休があり、秋の行楽で増販が期待されたが、連休中の16日に台風18号が愛知に上陸し、関東、東北を縦断して豪雨による大きな被害を与えた。また、京都、滋賀、福井では洪水により川が氾濫するなどの影響もあり、車の利用も少なくなったことで大幅な減販となった。21~23日は好天気であったが、前週の減販を挽回するには至らず、仕切価格の値下げを受けて、末端市況も値下がり傾向となってきた。
 9月に入り、仕切価格は3週連続で累計約3円50銭の値下げとなり、末端市況も値下がりの方向となったが、その前週8月31日からは2円50銭の値上がりとなっており、これらを相殺すると1円の値下がりにとどまるため、9月初めの160円相場を維持することになる。
 しかし、仕切価格の値上げに対して末端市況の値上がりは遅れるが、値下がり局面となると末端市況は先取りし早目に値下がるのが常であり、タイムラグが生じる。ここにきて値下げ圧力がかかり2円程度の値下がりとなってきた。
 原油価格もシリア情勢が緩和気味となり値下がりとなってきた。そのため末端市況の維持は難しくなってきたが、仕切価格の値下がり分よりも値下げすることなく、マージン確保に努めるべきである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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