日刊ニュース

2013.10.07 のニュース

各社、10月は減産対応へ 減販傾向も需給は安定~電力用C重油が大幅減~

石油各社は、10月から下期入りとなり、足元の販売動向をみながら減産で対応する。7~9月の燃料油販売をみると7月が前年比で横ばい、8月は4.6%減となっており、9月も減販が見込まれている。ガソリンも7月が2%増となっていたが、8月は0.3%の微減、9月は5~6%減となりそうである。落ち込みが大きいのは電力用C重油であるが、そのマイナス分は軽油、ジェット燃料の輸出増でカバーしていることになる。国内販売は夏が猛暑で増販期待となったが、ガソリン、電力用C重油は8~9月は低調となった。その
ため10月から下期に増販が期待されるが、出足は低調である。
 電力用C重油の受入は7月が前年同月比で17%減、8月が22%減となった。格安の石炭にシフトしたことになるが、大幅な減少となっている。需要期入りとなり、原発が停止しているため、厳冬となれば電力需要が増加するとC重油に回帰することも予想されるが、見通しは難しい。
 それでも製品輸出(ジェット燃料、軽油)が輸出増となっているため、7月の生産は微増、8月は横ばいで推移している。
 燃料油販売は減販傾向にあるが、ガソリンなど製品在庫は低位にあるため、製品需給はバランスを保っている。だが仕切価格は9月に入って連続して値下がりしているため、市況は下落傾向となってきた。石油情報センター調査(30日)では、ガソリンが平均160円/リットルで前週に比べ1円の値下がりとなったが、大きく値崩れはしていない。地域によっては155~156円、安値は150円も散見する。
 ガソリンはJXがブランド料を1円引き下げたことから各社の動向も注目されるが、ここ1ヵ月が正念場となり、我慢して市況を維持すれば、マージンは確保できる。11月に入れば灯油の荷動きも活発化するため、需給も安定し市況も維持できそうである。
 各社が減産で足並みが揃い、増販を自粛して生産見合いの販売で対応すれば、市況は維持されそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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