日刊ニュース

2013.10.10 のニュース

コスト変動は小幅に ガソリン市況は下げ止め~仕切連続値下げも終了~

原油価格はドバイで105ドル/バーレル程度、為替も97~98円とやや円高気味で推移しているが、コスト変動の幅は少ない。原油価格もアメリカの暫定予算の執行が停止となり、株価が下落、WTIも連動したが、ここにきて落ち着きをみせている。ドバイも安定しているため、国内のガソリン市況も下落したが、下げ止まり気運となっている。ガソリンの仕切価格は9月に入って連続して値下がりとなったが、下げ止めの状況となってきた。一方、灯油はシーズン入りを前にして元売サイドは値上がりを見込んでおり、これから値上げとなる公算も強い。5日から仕切価格の改定でもJXはガソリンを据え置きとしたが、灯油は1円値上げを実施しており、各社とも灯油の値上げを目論んでいる。
 ガソリン市況は、連続して仕切価格が値下がりとなったため、末端市況も値下がりしてきた。
 石油情報センター調査(30日)の平均は160円/リットルとなっているが、次回調査(7日)は値下がりとなりそうである。
 首都圏の街道沿いSSでは、中心値が155~156円となっており、HC、量販店の安値は145円となっているため、地域価格差も拡大してきた。
 仕切価格も8月末で2円50銭の値上げとなったが、9月に入って以後、累計では6円程度の値下がりとなり、8月末での値上げ分を相殺すると実質4円程度の値下げとなるため、末端市況は8月末比では4~5円の値下げとなっている。
 10月に入っても下落傾向をみせており、原油価格は横ばいで推移しているため、12日からの仕切価格は据え置きが見込まれている。
 12日~14日(体育の日)が3連休となり、ここで市況が維持できるか否かの正念場となる。台風が相次ぎ発生しており、天候不順でガソリンは減販となっているため、市況維持は難しいところである。
 販売業者もブランド料の引き下げ分を吐き出すことなくマージン増に結びつけるため、市況維持に努める方向にある。
 一方、灯油はこれからシーズンに入るためスタート価格を巡ってユーザーとの値決め交渉に入るが、安値で契約すると、今後、値上がりした場合に販売業者が赤字となる公算も強いことから慎重な値決め交渉に臨んでいる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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