2013.10.23 のニュース
ガソリン 160円で再構築 安値の底上げ遅れる~仕切据え置きで一部に下落も~
ガソリンの仕切価格は19日から据え置きとなったことから、販売業者は引き続きボトム価160円の構築を狙うことになるが、その途中での値下がりの動きも懸念されてきた。仕切価格は12日から3円40銭~4円/リットルの大幅値上げとなったことで、直ちにユーザー転嫁に取り組んだが目標に至らず、今週中に仕上げすることになる。しかし、仕切価格が大幅値上げから据え置きとなったことから、末端市況は値上がりしたがその後は様子見状態となり、周辺の市況をみて値下げするケースも出てきた。業転市況の値上がりが遅れ、HC、無印SSなどの値上げが遅れていることも要因となっている。仕切価格が据え置きとなった今週も160円相場の構築は継続しているが、今後の原油価格、為替、業転市況の動きに影響されそうである。12日からの仕切大幅値上げは、元売が下期での業績回復を狙ったもので、下げ過ぎ分の回収を含めた値上げであり、下期スタートのポイントと位置づけている。
ガソリンの仕切価格は7~8月の値上げ局面から一転、9月は値下げとなり、10月12日からは再度値上げへと変動している。このような仕切価格の変動を受けて、販売業者の市況対策は休む暇もない状況が続いている。
9月に入り仕切価格が連続して値下げとなったため、末端市況も急落している。今月12日からの3円440銭~4円の値上げは、元売が下げ過ぎの是正を狙った値上げとなっており、下期スタートで業績回復を図るポイントとなると位置づけている。
元売の4~6月の石油事業の業績は、原油価格が下落、市況も連動して値下がりしたため悪化した。7~9月は原油価格が一転して値上がり、夏場は猛暑でガソリン販売も増販となり、ユーザー転嫁も浸透したため利益を確保したが、4~6月の赤字分を完全に回収することは難しい状況にある。それでも石油化学、石油開発事業は黒字で推移しており、上期の連結決算は黒字となる。
下期は、灯油など増販が見込まれる需要期であるため、上期に比べれば増収、増益が見込まれている。そのため、10月からガソリン市況を立て直して黒字体質にすることが、至上命令となることから、仕切値上げを打ち出した。ここでマージンを確保することがポイントとなる。強気の方針で対応することになったもので、末端市況も値上がりしたが、そのまま軌道に乗るのか、今後の動向が注目される。灯油はシーズン入りで増益を狙うが、まず、ガソリンの値取りが最優先となる。