日刊ニュース

2013.10.31 のニュース

元売 ガソリンマージン減販と市況低迷が影響~低在庫で末端は下げ止め~

元売のガソリンなど製品マージンは悪化している。原油CIF価格の9月平均は約6万9000円/キロリットルであり、前月に比べ2600円の値上がりとなっている。原油CIFは111ドル/バーレル、為替が99円/ドルとなっているもので10月も横ばいで推移しそうである。原油CIF6万9000円/キロリットルに約2000円の石油石炭税を加算すると7万1000円(71円/リットル)となるが、先物のガソリンは7万5000円/キロリットル(75円/リットル)と比べると、その差は4000円で精製コスト割れとなる。業転の78円に比べても赤字となる。時間差もあるため単純に比較はできないが、灯油に比ベガソリン安の体系となっているのと、販売も低調であるため、市況は160円/リットルを割り155~156円と低迷しており、厳しい状況にある。だが低在庫であるため下げ止まりとなっている。
 灯油シーズン入り直前となり、価格体系は「灯油高のガソリン安」の体系となっている。先物でみてもガソリンは75円/リットルに対して灯油は79円で推移している。
 ガソリン販売は9月以降、天候不順もあって減販となっているのと、仕切価格は9月以降、値下がりとなっている。末端市況も9~10月と値下がりをみせている。
 この下落を回収するため、10月12日から仕切価格を3円40銭の大幅値上げを実施した。これまでの値下がり分を回収するため値戻し値上げを図ったもの。
 その結果、末端市況は値上がりに転じたが、販売業者から不透明であるとの反発もあり、調整の動きもある。
 末端市況も下落気味であるが、在庫が190万キロリットルを割る低水準にあるため、大きな値崩れを防止、市況維持に努めながら、今後は灯油の増販に期待する方向にある。
 ガソリンは低在庫であり、本来ならば業転も値上がりするところであるが、海上物(バージ渡し)の荷動きも弱く、安いがローリー物は比較的堅調であるため、末端市況も下落気味であるが、下げ止まりとなっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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