2013.11.07 のニュース
ガソリン 仕切改定で格差大 業者、市況対策に戸惑い~末端は値下がり傾向強まる~
ガソリンの仕切価格は、改定幅で各社間に価格差が生じており、販売業者は戸惑いをみせている。2日からの改定ではJXが据え置きとなったが、EMGは1円/リットル、昭和シェルが1円40銭、出光が2円10銭の各値下げとバラツキが生じた。前週の仕切価格の改定(10月26日から)ではJX、昭和シェルが据え置きとなったが、出光が1円60銭/リットル、EMGが2円50銭の各値下げとなり、2週間で累計するとJXが据え置き、昭和シェルが1円40銭、EMGが3円50銭、出光が3円70銭の値下がりとなる。このようにJXは据え置きであるが、出光は3円70銭値下げと価格差が拡大することになり、市況対策が難しくなっている。仕切価格が値下げ局面になると、末端市況は即値下げせずに、当面は周辺SSの出方をみて対応するが、今後は値下げ傾向となりそうである。
ガソリンの仕切価格は値下がりとなってきたが、ここにきて元売の価格改定の方針にバラツキが生じているため、販売業者も対応に苦慮している。
元売と販売者間での業転と系列仕切との価格差是正問題(ブランド料の引き下げ)が詰めの段階にあるのか、元売の仕切価格の改定でバラツキが目立っている。ここ2週間に限ってみると、JXが据え置きとなっているが、出光が最大で3円70銭/リットル値下げとなっているなど大幅な価格差が生じている。10月の仕切価格改定幅(加重平均では)はJXが70銭、昭和シェルが1円50銭、出光が2円10銭の各値下がりとなっており、このように価格差が生じているため、元売に対しても不信感が出ている。
改定額の打ち出しは各社の判断となるが、原油価格、為替の変動は変わらず、その他の要因としては、業転市況、他社の動向、今後の見通しなど総合的な判断が加味されることになるが、ある程度の期間を経過すると結果的には元売間での価格差は調整される。だが、最近は改定幅にバラツキが目立ってきた。今後、調整されるか否かは様子を見ることになる。
一方、末端市況は石油情報センターの調査価格(全国平均)でみると160円(9月末)、159円(10月初旬)、160円(10月中旬)の小幅な値動きとなっているが、ここにきて値下がり状況となっている。街道沿いでは160円相場は消えて、値下がりして155~156円となったが、さらに153~154円か中心値となってきた。セルフの安値は150円割れとなっており、量販店は145円を下回っている。