日刊ニュース

2013.11.20 のニュース

ガソリン150円での攻防HC、量販店との価格差大減販、低在庫でも反発せず

ガソリン仕切価格は、JXが5週連続して据え置き、他社が累計で4~5円/リットルの値下がりが続いているため、その格差に販売業者は困惑している。末端市況は下落状況であるが、どこで下げ止めになるのか、互いに牽制し合いながら市況維持に努めている。減販傾向を強めている状況下で、販売業者は減販、マージン減を我慢して対応している。ガソリン末端市況は街道沿いでは152~153円が中心値となり、150円での攻防となっている。セルフは150円割れ、HC、量販店は143円となり、価格差は10円と開いている。HCなどは、仕入れを業転玉で手当てするため系列仕切価格に比べ5円安、販売価格では低マージンの5円で採算に乗るとしており、系列SSより10円安で販売している。街道沿いの中心値より10円安、都市部のSSとでは15円の価格差が定着している。系列販売業者はガソリンが減販、マージン減の二重苦が続き苦戦している。減販となっている状況であるが、元売の在庫は、減産と石化へのシフトで190万キロリットル割れの低水準となっており、需給は調整されている。
 元売が減産と石油化学へ生産をシフトすることで、ガソリン在庫を190万キロリットル割れの低在庫に維持しており、需給は締まっているが市況は下落している。市況は大幅な減販のため増販意欲が強くなるなど、他の思惑も絡んで下落しているようである。
 ガソリン販売は、7~8月は猛暑のため増販となったが、8月末から台風の到来が多く、天候不順の影響もあって減販で推移している。秋が短く、直ちに冬となりそうな気象状況のため、秋の行楽シーズンでの増販も予想外れとなっている。
 灯油がシーズン入りとなり、灯油の市況対策を重視して値取りに取り組んでいるため、ガソリン対策は後手に回っているようである。ガソリンは減販となり、これに代わって灯油の増販、増益を狙う方向となってきた。
 ガソリン販売(出荷)は低調であり、石連週報でみと、最近の一週間の出荷は95万キロリットル程度で推移し、通常の100万キロリットルを割っている。3日~9日の一週間では89.9万キロリットルと90万キロリットルを割っており、前年比で10%程度の大幅な減販となっている。 一方、原油価格が値下がり気味で推移したため市況の下落が続いたが、元売サイドは10月12日から、下落分を回収するため一気に3~4円の値上げを実施する動きをみせた。しかし不発に終り、その後、市況は下落した。原油価格は値下がりしたが、ここにきて為替が100円/ドルの円安となってきたため、仕切価格は、ようやく下げ止めとなってきたようである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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