2013.11.22 のニュース
JX ガソリン6.4円値下げ 5週連続の据え置き分を調整~灯油3.2円、軽油も2.8円値下げ~
JXエネルギーは、ガソリンの仕切価格を16日から遡及して6円40銭/リットルの値下げを実施した。JXはガソリンの仕切価格を10月19日から5週連続して据え置きとしたが、他社は累計約5円の値下げを実施しており、価格差が拡大したためこれを調整したもの。JX系の販売業者からは価格差の拡大で不利となり、調整を求める声も大きく、その要望に対応したことになるが、市場連動制の導入後としては珍しいケースである。他社の値下げに対して据え置きが続き、ここにきて6円40銭の大幅値下げとなったことで、販売業者は戸惑いをみせている。同様に、灯油は3円20銭、軽油は2円80銭の値下げとなっている。他社との価格差が拡大したことによって、若干の調整は予想されていたが、今回、大幅な変動となったことで、販売業者間には仕切改定に対する元売への不信感が強まっている。
JXエネルギーはガソリン仕切価格を5週連続して据え置いていたが、16日からは6円40銭値下げを実施した。他の元売が連続して値下げしている状況下でJXのみが据え置きを続けていることに対して、JX系SSが反発を強め、値下げ要求が出ていたものであり、調整値下げが見込まれていた。
市場連動制を導入して以降、仕切価格の事後調整を行なわないことになっていたが、価格差が大幅となり、JX系SSが不利となったことから値下げとなったもの。このように、最近ではJXが仕切価格の改定に関して、他の元売とは乖離した動きをみせている。
例えば8月31日からのガソリン仕切価格をJXは据え置きとしたが、他社は2円50銭の値下げを実施した。また、10月12日には市況下落分を値戻しするためJXが3円40銭の値上げを実施して、これには他社もほぼ同額で追随したが、予想外の値上げとなったため、ユーザー、販売業者からは反発が出て、資源エネルギー庁も値上げの根拠を示すよう説明を求めた。さらに10月中旬からはJXは据え置きとしたが、他社が累計5円程度の値下げを実施したため、事後調整での値下げを実施した。
JXは10月からブランド料1円引き下げ(他社は様子待ち)など独自の動きをみせている。業転問題との絡みもあり、新しい価格体系を検討する時期にきたとの見方も出ている。