日刊ニュース

2013.12.02 のニュース

ガソリンは低在庫も 売り攻勢で市況低迷~12月商戦入りで立て直しへ~

石連週報では、ガソリン在庫(23日時点)は189万キロリットルで前週に比べ6万キロリットルの減となり、190万キロリットル割れの低水準となっている。1週間の生産(17~23日)は101万キロリットルで前週に比べ3万キロリットルの減となっている。出荷は100万キロリットルに戻しており、在庫は減少しているが、需給は売り圧力もあり緩和気味であるため、市況は低迷している。石油情報センター調査(18日)の平均は158円となり、前週に比べ1円の値下がりで4週連続の値下がりとなっている。仕切価格は23日から小幅値上げに転じたことから、末端市況は立て直しの動きが出てきた。12月商戦入りとなるため、今後の仕切価格の動向と販売業者間の駆け引きが注目される。
 灯油在庫は305万キロリットルで前週に比べ5万キロリットルを取り崩しており、この1週間の生産は49万キロリットルで5万キロリットルの増となっているが、シーズン入りとなったこともあり、先物、業転市況は84円/リットルと堅調であり、「灯油高のガソリン安」の価格体系がハッキリしている。
 この体系は今後も続くが、ガソリン安は灯油など中間留分に比べると大幅となっている。
 ガソリン安となっているが、12月販売は昨年では520万キロリットルとなっており、灯油の338万キロリットルに比べると180万キロリットルも多いため、ガソリンが値下がりすると、元売の業績にも大きく影響を及ぼすが、依然として薄利多売が続くことになる。
 灯油の増販も期待できるが、販売数量が多いガソリン市況が低迷することは、SS業界にとっても厳しい状況となる。
 灯油販売は、寒冷地に限られているため、都市部のSSでは12月のガソリン商戦でマージンを確保することが重要となってくる。ようやくガソリン市況立て直しに取り組む動きが出てきているが、これからの相場づくりが注目される。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目22-3
TEL:03-3814-4728
FAX:03-3814-4745
ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE