2013.12.09 のニュース
年末商戦 ガソリン安を是正へ HC、量販店も値上げ~仕切価格は値上げ基調~
ガソリンは年末商戦入りとなり、ガソリン安を是正する方向となってきた。仕切価格の値上げを受けて先物は77~78円/リットル、業転も値上がりとなっている。原油価格(ドバイ)も106ドル/バーレルから108ドルへと値上がりをみせており、為替は102円/ドルと円安が定着しているためコスト高となってきた。そのため仕切価格も値上げが見込まれている。石油情報センター調査(2日)をみると、ガソリンの全国平均は157円/リットルで横ばいとなっているが、11月30日からの仕切価格の2~4円/リットルの値上げを受けて、今週からはユーザー転嫁に取り組んでおり、HC、量販店も値上げに転じる方向となってきた。これからSSは年末商戦のヤマ場を迎えるため増販・増益を狙うが、これまでの下落分をまず回収し、さらに仕切値上げ分を加算してマージン確保を狙うことになる。元売サイドでも12月決算の会社は決算月となるため、マージン増による増益を狙うことで元売の足並みも揃うことになる。
ガソリン販売は減少傾向をみせているが、それでも12月は最盛期となるため通常月に比べると増販となる。都心部のSSでは12月が年間で最も販売数量が多くなるため、ここでマージンを確保することで、今後の経営を安定させたいところである。
元売サイドも12月決算の会社は値取りを狙うことになり、市況立て直しに努めることとなる。10~11月は仕切価格の改定で元売間にバラツキが生じたため販売業者が戸惑う局面もみられたが、12月に入り、元売各社の足並みは揃うものとみられる。
12月の月次決算の仕上がりが年間の業績に大きく影響するため、ここで確実に利益を確保することがポイントとなる。民族系会社の上期業績は在庫評価益を除くと実質赤字となっているため、下期で挽回することを狙っているが、足元のガソリン安を是正しなければ黒字転換は難しいことから、各社は危機感を強めている。
ただ、ここにきて、業績回復を狙うためには市況立て直しが重要となることから、元売各社に販売業者と同一歩調をとるムードがでてきている。